コラム

Column

データドックのデータセンターが、ラックあたり最大30kVAの電力供給をする理由とは?

データドックのデータセンターが、ラックあたり最大30kVAの電力提供をする理由とは?

「提供電力の問題は以前からあったから、DCの多くはすでに解決済みでは?」

「どういう用途を見込んだ仕様なのか」

「特殊な用途では必要だろうが、標準的な使い方ではオーバースペックでは...」

データドックの次世代型データセンターは、業界最高水準のファシリティスペックを有するグリーンエナジーデータセンターとして設計・建築されました。
そのスペックの中でも特に目を引くのは、標準6kVA、最大では30kVAにも及ぶ提供電力です。そこにはどのような背景や狙いがあるのでしょうか。

多くのデータセンターで問題となりつつある"提供電力の限界"

ハウジング先のデータセンターを選定する際、「提供電力」については、どれほど重視されているでしょうか。自社が設置した機器に必要な電力が安定して提供されることは不可欠だという認識は持っているものの、「一般的なデータセンターであれば、特に問題はないはずだ」と考え、とりたてて選定基準には含めていないという方も意外と少なくないかもしれません。しかし、実際には多くのデータセンターにおいて、いざ機器を設置、あるいは入れ替えや追加を行おうとした際に、提供電力の制限が壁となり、予定していた構成を組めなかったり、余分なラックスペースを追加したりせざるをえないといったケースも増えているのです。

その背景の1つには、面積あたりのサーバー性能が飛躍的に向上し、それにともない、面積あたりの消費電力も増加し続けていることがあります。さらに後述するように、企業などでも高性能なコンピューティングの要件が急増したことで、データセンターにおける提供電力の問題が改めて表面化してきたというわけです。それを裏付けるように、IDC Japanの「国内データセンター電力キャパシティ調査結果」(2016年12月8日)では「サーバーなどのICTインフラ統合/集約とクラウド環境の利用拡大により、(新たに竣工される)データセンターの電力提供能力は増加傾向にあり、2000年~2009年に竣工したデータセンターではラックあたり平均2.62kVA、2010年以後に竣工したデータセンターではラックあたり平均6.02kVAに達している」と示しています。

では、なぜ、多くのデータセンターで提供電力の制限が問題になっているのでしょうか。それは既存のデータセンターでは、いざ1ラックあたりの提供電力を増やそうとしても、現実問題として施設全体での総電力量は容易に変えられるものではなく、莫大なコストがかかってしまうため、そう簡単には解消できないからです。
また、ガートナージャパンが2017年3月29日に発表した「2017年以降のデータセンターに関する展望」では、データセンターのキャパシティについて、以下のコメントがなされています。

ガートナーが2016年に日本で実施した調査では、自社保有か外部利用かにかかわらず、回答者の36%がデータセンターの老朽化やキャパシティ不足への対応が最優先の課題であるとしています。さらに、6割近くが、10年後のデータセンター利用面積は拡大していると予想しています。しかしながら、企業の対応は全般的に緩慢です。既存のデータセンターの刷新や外部データセンターの新規利用は、施設の建設や移転を伴う大規模で複雑なプロジェクトとなり、多額の費用が発生します。このため、ユーザー企業はデータセンター刷新に関わる決断を先延ばしにする傾向にあり、具体的に動きだすのは切羽詰まった状況に陥ってからになります。特に、外部データセンターを利用している企業では、プロバイダーから移転を提案されて初めて老朽化を意識することも少なくありません。
こうした事態に対処するために、企業は自社データセンターの長期的な展開方針を確立しておかなければなりません。その上で、老朽化やキャパシティ不足に対応したデータセンターの刷新については早期に決断し、時間的な余裕を持って進める必要があります。

提供電力や利用面積等、データセンターのキャパシティ不足への対応は、既に重要な課題として顕在化しているのです。

ラックを使い切るためには提供電力に加えて、床耐荷重も考慮しなければならない

また、単に提供電力を上げたとしても、ほかの部分で問題が生じてしまうことは否めません。IT機器の性能向上によって消費電力だけではなく、サーバーやストレージなどの機器重量も増加しているからです。こうした点も含めて、データセンター全体でラック内の高性能化・高密度化を考慮した設計があらかじめ行われていなければ、本来は1ラックに収まるものだったものが、スペース以外の要件が足かせとなって収まりきらないという事態に陥ってしまうわけです。

つまり、データセンターにおけるラックあたりのキャパシティを表す際には、単にスペースだけではなく、電力提供能力(kVA)、そして、床耐荷重などといった要件も考慮しなければならない時代だと言えるでしょう。また、今後もいっそう高性能なコンピューティングが求められ、サーバーのさらなる高集積化が進んでいくことを考慮すれば、電力提供能力や床耐荷重に関しては、現時点で必要なレベルではなく、たとえば、次にハードウェア更改を行う際にも問題が生じないようなスペックが実現されていることが望ましいはずです。

こうした状況を踏まえれば、データドックのデータセンターが実現した、ラックあたりの標準提供電力が6kVA、そして、最大提供電力に至っては30kVAにも及ぶという設定は、決してオーバースペックなどではなく、今の時代のニーズを的確に捉えつつ、さらに5年後、10年後も安心して利用できることを見据えた結果だということがおわかりいただけるのではないでしょうか。

拡大し続けている"振り切ったコンピューティング性能"が不可欠な分野

こうした非常に高いファシリティスペックを有するデータドックのデータセンターは、前述のように、高度なコンピューティング性能を必要とする企業に最適だと言えます。データドックでも、バックボーン100Gbps、最大提供電力30kVA、床荷重3.0t/㎡のスペックを誇る同データセンターの代表的な用途として、4K/8Kメディア配信用システム基盤やメディアデータバックアップ用途、大規模オンラインゲーム基盤、クラウドサービス用基盤/大容量ストレージ、ビッグデータ/IoT基盤、AI活用におけるディープラーニング基盤、ビットコインのマイニング環境などを挙げています。こうした用途では、高度なコンピューティング性能を確保するための高密度サーバー、高集約の大容量ストレージ、さらに、場合によってはGPU搭載、あるいはASICマシン設置などを必要とするため、十分な提供電力と床耐荷重を確保したデータドックのデータセンターが最適だというわけです。

拡大し続けている「振り切ったコンピューティング性能」

一般用途でも見逃せない!標準6kVAだからこその"集約によるコスト削減"

様々な面で高いキャパシティを実現したデータセンターの活用を検討すべきなのは、上記のような高度なコンピューティング性能を要する企業だけにとどまりません。たとえば、企業システムにおいては、すでに「1つの業務システムに対して1台のサーバー」という考え方ではなく、TCO削減、運用管理の効率化、内部統制強化などを目的に、仮想化によって1台のサーバーになるべく多くの業務システムを集約しようという動きが活発になっています。その際には高集約サーバーや高密度ストレージを用いるケースも増えていますが、データセンターのスペックが十分に確保されていない場合には、提供電力や床耐荷重の不足によってラック内のスペースをフルに使い切れず、わざわざ複数のラックを借りて、機器を分散して設置する必要も生じます。その点、データドックのデータセンターであれば、ラックのスペースをフルに活用できるため、コスト削減につながるというわけです。

提供電力と床対荷重に余裕があるため、分散せずに1ラックに集積可能

Contact

データセンター見学のお申し込み、サービス詳細や価格、資料請求など
お気軽にお問い合わせください