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ハウジングサービスとは? メリット・選定ポイントや、コロケーション・ホスティング・クラウドとの違いを解説!

ハウジングサービスとは? メリット・選定ポイントや、コロケーション・ホスティングとの違いを解説!

非常に多くの業務データが電子化され、様々なサービスのオンライン化が進んだ今、業務データの保管やWebサイト運用、オンラインサービスの提供などを担うサーバーの管理は、企業経営上重要な課題の1つです。そして、今日ではそんなサーバーの管理をデータセンター事業者(以下 事業者)に任せる企業も多くなっています。

本コラムでは、サーバー管理に関する事業者のサービスのうち、ハウジングサービスにスポットをあて、コロケーションやホスティングといった他のアウトソーシングサービスとの違いや、実際にサービスを選定する際に押さえるべきポイントを解説します。

ハウジングサービスとは?

ハウジングサービスは、事業者にサーバーを預けるサービスです。利用者はデータセンター内のラックを借り、そこに自社所有のサーバーを設置します。また、ラックの他、データセンター内の電源やセキュリティ設備、空調設備などを利用可能です。

一方で、原則としてサーバーの運用は利用者自身で行う必要があります。

コロケーション・ホスティング・クラウドとの違いは?

そして、事業者はハウジングサービス以外にも、サーバー管理に関する様々なサービスを提供しています。

コロケーションサービスとの違い

コロケーションサービスは、ラック単位ではなく、スペース(面)単位でサーバーの設置場所を貸し出すサービスです。そのため、標準規格のラックに設置できない大きいサイズのサーバーや、特殊な形状の周辺機器を設置する必要がある場合に利用されることが多いです。

スペース(面)単位で設置場所を借りるという点がハウジングサービスとは異なるものの、最近ではハウジング(コロケーション)サービスといった形でほぼ同義として扱われることも少なくありません。

※1 以下、本コラムでは、ハウジングサービスにはコロケーションサービスも含むものとします。

ホスティングサービスとの違い

自社所有のサーバーを事業者のデータセンターに設置するハウジングサービスと異なり、ホスティングサービスは事業者所有のサーバーを借りるサービスです。レンタルサーバーと呼ばれることもあるホスティングサービスは、主に3つの形態に細分化できます。

共有サーバー
事業者が所有する1台のサーバーを他の利用者と共同で利用する形態。

専用サーバー
事業者が所有する1台のサーバーを独占的に利用する形態。

VPSサーバー
Virtual Private Serverの略。実態としては事業者が所有する1台のサーバーを他の利用者と共同で利用しているが、サーバー仮想化によってあたかも独占的に利用しているような環境を構築する形態。

クラウドサービスとの違い

VPSサーバーによるホスティングサービスに類似するサービスとして、クラウドサービスがあります。1台のサーバーを共同利用/独占利用するホスティングサービスとは異なり、クラウドサービスは、複数のサーバーを仮想化して環境を構築します。そのため、CPUやメモリといったスペックを柔軟に調整できるので、予期せぬアクセス増減や段階的なスケールアップにも対応しやすいという利点があります。

定額課金制のホスティングサービスとは異なり、トラフィック量などに応じた従量課金制を採用している事業者が多いです。また、利用申込が生じてからサーバー内に環境を構築するホスティングサービスに比べて、仮想的なサーバー環境を構築するクラウドサービスの方が、申込から利用開始までのリードタイムが短いという違いもあります。

サーバー管理の代表的な類型

自社管理
(オンプレミス)
ハウジング
サービス
コロケーション
サービス
ホスティング
サービス
クラウド
サービス
サーバー所有権 自社 自社 自社 事業者 事業者
サーバー設置場所 自社 データセンター データセンター データセンター データセンター
備考 自社所有のサーバーを自社内に設置。 自社所有のサーバーを、事業者のデータセンター内に設置。ラック単位で貸し出すサービス。 自社所有のサーバーを、事業者のデータセンター内に設置。スペース(面)単位で貸し出すサービス。 事業者所有のサーバーを共有/専有するサービス。 事業者所有の複数のサーバーで構築した仮想的なサーバー環境を利用するサービス。

自社管理と比較 ハウジングサービスのメリット

では、ハウジングサービスには、自社でサーバーを管理する場合と比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか?

1.コスト

サーバーを安全かつ安定的に稼働させるには、専用スペースの確保、冷却装置の設置、大容量電源の確保、専門エンジニアによる管理体制構築、入退室管理システムをはじめとするセキュリティ対策などが必要です。そして、自社で管理する場合にはこれらを自前で整えなければならず、莫大なコストが発生します。また、原則として24時間365日にわたってサーバーを稼働させる必要があり、消費電力も大きいです。そのため、電力コストもかなりのものになります。さらに、こうした設備は、一度整備してしまうと、サーバー台数の増減などによって拡張・縮小することが容易ではありません。

一方で、ハウジングサービスを利用すれば、事業者が環境を整えたデータセンター内でサーバーを管理できます。最近では、太陽光などの自然エネルギーによる発電や外気を利用した冷却によって効率的な電力利用に取り組んでいるデータセンターも出てきています。こうしたデータセンターを選択すれば、自社管理よりも電力コストを低減できる可能性が高いでしょう。さらに、サーバー台数の増減などに応じて利用するラック数やスペース(面)を変更することで、コストを最適化できます。

2.安定性

自社でサーバーを管理し、安定的に稼働させることは容易ではありません。たとえば、入居しているビルの定期メンテナンスによって、一定期間の計画停電が発生することも考えられます。そのような場合に備えて、UPS(無停電電源装置)などによって、停電時にサーバーが安全に停止するようにしなければなりません。

一方で、事業者は、UPSや自家発電装置の設置、複数の電力供給ルートの確保といった対策によって、24時間365日にわたってサーバーを稼働させることができるようにデータセンター内の環境を整えています。

3. BCP/DR対策

地震や台風といった災害に見舞われることも少なくない日本においては、BCP/DR対策もサーバー管理に関わる重要な経営課題の1つです。具体的には、災害発生時にサーバーの破損を防ぐための耐震・免震・防水対策や、停電に備えたUPS(無停電電源装置)の導入などが必要になります。とはいえ、これらの対策を自社で行うには多額のコストと長い期間を要します。

そのため、BCP/DR対策の一環として、自社でのサーバー管理からハウジングサービスに切り替える企業も出てきています。自社サーバーをそのまま耐災害性に優れた堅牢なデータセンターに預けることで、最低限のBCP/DR対策を講じることができるからです。

4.カスタマイズ性

自社でサーバーを管理する場合、CPUやハードディスク、LANポートの換装や追加によってサーバー自体のスペックを調整したり、周辺機器やOS、ミドルウェアなどを変更したりしながら、ニーズに適した環境を柔軟に構築できます。ただし、ハードウェアとソフトウェアとの相性やコスト面などを総合的に考えながら検討する必要があるため、専門的な知識や経験を持ったエンジニアが在籍していない場合、サーバー環境の構築に時間を要してしまうことも珍しくありません。

その点、ハウジングサービスを利用すれば、必要に応じて事業者に在籍している専門エンジニアのアドバイスを受けながらサーバー環境を構築することができます。さらに、事業者の各種サービスとの接続や連携によって、よりニーズに適したサーバー環境を構築できる可能性もあります。

下位レイヤでのセキュリティ対策が重要な事業者・企業はハウジングサービスが最適

このように、自社管理と比べて、ハウジングサービスには様々なメリットがあります。

そして、特に下位レイヤでのセキュリティ対策が重要となる事業者・企業にとって、ハウジングサービスは最適なサーバー管理方法と言えます。監視カメラや、ICカードや生体認証による入退室管理システムなどを導入し、強固な物理セキュリティ対策を施したデータセンター内で自社サーバーを管理できるからです。

ハウジングサービス選定で絶対に見逃せない6つのポイント

そして、実際にハウジングサービスを選定する場合には、次の6つのポイントから最適な事業者を見極めましょう。

1.堅牢なデータセンターか?

ハウジングサービスの選定において最も重要なのは、やはりセキュリティ対策です。機器の破損や盗難といった物理的な脅威からサーバーを守るための対策が欠かせません。部外者がデータセンターに入ることがないように、監視カメラはもちろん、ICカードや生体認証を使った入退室管理システム、入室の事前申請制などの対策を講じている事業者のサービスを選択するのが良いでしょう。

また、耐災害性の優れた施設であることも重要です。耐震・免震や防水など、災害発生に備えた対策が行われているかどうかを見極めましょう。

2.安定稼働を期待できる設備が整っているか?

セキュリティ対策の他、24時間365日、サーバーを安定的に稼働できる設備が整っているかどうかも確認しましょう。特に、下記3つの設備は見逃せません。

電力供給の冗長化
オフィスと同様、データセンターも災害や荒天によって予期せぬ停電に見舞われる可能性があります。そのような時に、通常の電力供給が停止したとしてもデータセンター内のサーバーを稼働させられるように、大容量のUPSや自家発電装置を設置している事業者のサービスを選択するのが無難です。

また、電力供給源を複数確保しているデータセンターであれば、さらに安定的な稼働を期待できるでしょう。

最新サーバーの発熱にも対応した冷却装置
サーバーの安定稼働には、その発熱を抑えることが欠かせません。そのため、大量のサーバーを管理しているデータセンター内には強力な冷却装置が設置されています。

そして、この数年でサーバーの高密度化、高集積化が進み、処理速度が飛躍的に向上しました。その結果、1台あたりの消費電力が大きくなり、発熱量も増えていると言われています。そのため、データセンター内のラックあたりの消費電力と発熱量も増えていると考えられ、開設から年数が経過しており、開設当時の冷却設備を利用しているデータセンターの場合には、十分な冷却効果を期待できない可能性も否定できません。そのため、事前に冷却設備についても確認する必要があります。

回線の品質・冗長化・安全性
ハウジングサービスでは、外部からインターネット回線を介してデータセンター内のサーバーに接続します。そのため、帯域や速度、Ping値といったインターネット回線の品質をあらかじめ確認しておきましょう。また、より安定した通信を求める場合には、マルチキャリアによってインターネット回線を冗長化しているデータセンターが望ましいです。加えて、サーバーとのセキュアな接続を重要視する場合には、専用インターネット接続やVPN(Virtual Private Network)に対応したデータセンターを選択するのが良いでしょう。

3.床耐荷重や供給電力は十分か?

高密度なサーバーにも対応した床耐荷重
最近では、ブレードサーバーやGPUサーバー、ストレージのように高密度なサーバーを利用するケースも増えています。1つのラックにこのようなサーバーを複数設置する場合には、単位面積あたりにかなりの重量がかかります。そのため、事前に床耐荷重を確認しておく必要があります。以前は、床耐荷重が800㎏/m²~1000㎏/ m²ほどというのが主流でしたが、新規に開設されたデータセンターでは1500㎏/ m²を超えるようなところも出てきています。

高密度化で増加した消費電力にも対応したラックあたりの供給電力
前述したサーバーの高密度化によって、ラックあたりの消費電力も増加しています。以前は、多くとも3kVA/ラック程度の供給電力が一般的でした。しかし、最近では10kVA/ラックを超えるような供給電力を誇るデータセンターも登場しています。今後、さらにサーバーの高密度化が進み、消費電力が増えていくことを考えると、ラックあたりの供給電力が大きいデータセンターを選択するのが無難でしょう。

4.いつでも駆けつけられる立地か?

首都圏から離れた場所に設置されたデータセンターは、首都圏近郊のデータセンターよりも安価に利用できる場合が多いです。最近では、より安価なサービスを求めて海外のデータセンターを利用するケースも出ています。しかし、運用開始後には、サーバーの増設・撤去はもちろん、設置場所の変更や保守作業の立会いなどで、現地に赴かなければならないケースもあります。そのような場合、あまりにも遠隔地のデータセンターだと、現地までの移動で時間的・金銭的にかなりのコストが発生してしまいます。

一方で、立地という面では、BCP/DR対策にも目を向ける必要があります。官公庁などが公表しているハザードマップなどで、災害の少ないとされているエリアに開設しているデータセンターを選択するのが望ましいでしょう。

5.運用を代行してもらえるサービスがあるか?

ハウジングサービスでは、オフィスのシステム担当者がリモートでデータセンターのサーバーに接続して運用することになります。しかし、データセンター内のサーバーは自社所有なので、リブート作業やテープ交換などは、自社のシステム担当者を現地に派遣して行わなければなりません。そのため、遠隔地のデータセンターを利用している場合には負担がかかる可能性も...。さらに、トラブルが発生した場合には、すぐに現地で対応することができないため、トラブル解消までに時間を要してしまいます。

そのため、遠隔地のデータセンターを借りる場合や、自社のシステム担当者のリソースが限られている場合には、事業者による運用支援サービスにも目を配りましょう。リブートや機器交換の立会い、サーバー・ロードバランサ監視やネットワーク機器の設定代行、バックアップメディアの交換など、広範な現地作業に対応している事業者も存在します。

6.料金は適正か?

ハウジングサービスを利用する場合、基本的な料金として発生するのがラック利用料です。その他、電力量やトラフィック量に応じて、電源使用料や回線使用料が発生します。また、前述したマネージドサービスを利用する場合には、その利用料も発生します。ハウジングサービスの選定では、これらの要素も加味したうえで、最適なサービスを選ぶ必要があります。

このうち、データセンターごとに差が出やすいのが電力コスト。とりわけ、空調電気コストはデータセンターの運用コストの3〜4割を占めると言われています。

ハウジングサービス選定で絶対に見逃せない6つのポイントハウジングサービス選定で絶対に見逃せない6つのポイント

まとめ

このように、ハウジングサービスの選定にあたっては、様々な観点から複数のサービスを比較することが重要です。

そして、株式会社データドックでは、6つの選定ポイントを網羅したハウジングサービスを提供しています。

1.堅牢なデータセンターか?

  • ・ICカード、生体認証、監視カメラなどによる万全のセキュリティ対策
  • ・震度7の揺れを、震度3程度に抑えることができる免震対策
  • ・防水壁や防水シャッター、防水ドアによる水害対策

2.安定稼働を期待できる設備が整っているか?

  • ・N+2冗長構成のUPSの他、ガスタービン式発電機、N+1冗長構成による自家発電装置を設置。無給油運転時間は72時間
  • ・新潟・長岡という立地を生かした外気+雪冷熱活用のハイブリッド空調システム。優れた冷却性能と、PUE 1.19 (設計値 ※2) という効率性を両立
  • ・東京(大手町)と新潟(長岡)をメイン・バックアップ回線ともに異キャリア・異ルートで100Gbps、大阪(堂島)と新潟(長岡)を10Gbpsの高速専用線で接続。企業ネットワーク回線は、NTTCom、KDDIをはじめとした各キャリアの回線に対応
※2 PUE(パワー・ユーセージ・エフェクティブネス):電気効率を示す指標。データセンター全体の消費電力÷機器の消費電力により算出し、この値が1.0に近づくほど電力消費効率の良い施設となる。

3.床耐荷重や供給電力は十分か?

  • ・1ラックあたりの提供電力は最大30kVA、床耐荷重は3.0t/㎡(静荷重2.0t/㎡)で、高集積サーバー・ストレージの収容に対応
  • ・高さ 2,200 × 幅 800 × 奥行き 1,200 mmの特注サーバーラック等により、GPUサーバーからHPC・AIインフラまで高度化したコンピューティングニーズに対応

4.いつでも駆けつけられる立地か?

  • ・新潟・長岡は、東京から新幹線で2時間以内、自動車でも3時間半という日帰り可能な距離であり、首都直下型地震や南海トラフの影響を受けにくいので、BCP/DR対策にも最適

5.運用を代行してもらえるサービスがあるか?

  • ・リブートやオンサイト立会い、サーバー・ロードバランサ・ネットワーク類の監視、障害切分/復旧支援、サーバー・ネットワーク機器設置代行など、ニーズにあわせた様々なマネージドサービスをご用意

6.料金は適正か?

  • ・ハイブリット空調システムを備えた超高効率データセンターであり、電力コストやその他の各種コスト削減も合わせて、首都圏型データセンターと比べた場合、約38%のコスト削減を実現できるとデータドックでは試算している。

データドックのハウジングサービス

データドックのハウジングサービス高電力・高負荷対応、特注サーバラック等により、GPUサーバーからHPC・AIインフラまで高度化したコンピューティングニーズに対応しています。

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