コラム:BCP/DR

DR/ディザスタリカバリのための災害講座-東日本大震災で起こったこと

DR/ディザスタリカバリのための災害講座-東日本大震災で起こったこと

DR/ディザスタリカバリとは」では、DRの基本について解説しました。DRとは災害復旧です。DRをより深く理解するには、災害について知ることが重要です。
DRで考慮すべき災害とは、どのようなものでしょうか。災害時には、システムを支えるインフラに何が起こるのでしょうか。東日本大震災の事例を通して、災害時にどのようなことが起こるかを具体的に理解しましょう。

東日本大震災の被害

2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震によって発生した災害を東日本大震災と言います。
東日本大震災とは、どのような災害だったのでしょうか。また企業活動、企業システムへはどのような影響があったのでしょうか。

東日本大震災とは

2011年3月11日14時46分、宮城県沖130Kmを震源とする東北地方太平洋沖地震が発生しました。地震の規模はマグニチュード9.0。震度は、宮城県で震度7、宮城県・福島県・茨城県・栃木県で震度6強が観測されました。
東日本大震災の被害が拡大した一因が波高10m以上の津波です。地震の揺れ、地震に伴う液状化現象、地盤沈下に巨大津波も加わって、建物の全壊・半壊は40万戸以上、停電世帯は800万戸以上に上りました。震災による被害額は16兆円~25兆円と試算され、世界の自然災害による経済損失額は史上1位です。
(出典:東日本大震災 - Wikipedia

津波によって浸水した宮城県気仙沼市
被災から1週間後の三陸海岸

東日本大震災のインフラ被害

(1)電力インフラ
地震直後、東北電力管内では合わせて440万戸の停電が発生しました。その後4月7日までに停電世帯は16万戸まで減っています。ということは数十万戸単位で数週間の期間停電が継続したことになります。

(2)通信インフラ
固定電話および携帯電話は、安否確認電話の集中と通信規制により、地震直後から数日にわたり東北地方、関東地方の広範囲で、つながりにくい状況が発生しました。
また、インターネットなどのデータ通信網も大きな打撃を受けています。光ファイバなどの通信ケーブルは、電柱や地下坑道などを通って敷設されています。東日本大震災では、電柱の倒壊、地下坑道の津波による浸水、液状化現象により多くの通信ケーブルが切断されました。

液状化現象による電柱の倒壊

また、通信ケーブルだけでなく通信回線の交換設備が設置されている通信ビルと呼ばれる設備も多くの被害を受けました。通信ビルは震度7の地震にも耐えられるように作られています。しかし、東日本大震災では、地震による津波で強固な通信ビルも倒壊しました。また津波による倒壊を免れた通信ビルでも、通信設備、電力設備が水没しました。

東日本大震災から考えるDR/ディザスタリカバリの教訓

東日本大震災で起こったことから得られるDRの教訓はなんでしょうか。

電力インフラの教訓 -広範囲の長期間停電の可能性

企業活動にとって重要度の高いシステムでは、一時的な停電にも対応可能な電源環境を構築しています。よく使われるのはUPSや発電装置によるバックアップ電源です。

UPS、バックアップ電源の簡易図

UPSは数時間程度、発電装置は数日程度の電源供給を想定して、設計・運用されています。小規模な停電では、数日程度で復旧することが多いでしょう。
システムの電源環境の視点からは、東日本大震災では数十万戸の広範囲で、数週間に及ぶ長期間の停電が起こったことが、一つのポイントでしょう。大地震では電柱倒壊など送電網も被害を受けます。東日本大震災では、送電網に加え発電所が停止し、特に東北地方の総発電量が大きく減ったことが、広範囲かつ長期間の停電につながりました。数週間に及ぶ停電に対応するには、発電用燃料の備蓄・供給体制の確保など、非常に特殊な準備が必要です。

東日本大震災のような大規模災害を想定すると、広範囲かつ長期間の停電可能性を考慮した災害復旧を検討する必要があります。代表的な対策として、地理的に異なる電力供給会社のエリアにバックアップシステムを構築するなどがあります。

通信インフラの教訓 -通信ビルの被害

次に通信インフラの教訓について考えます。まず、データ通信において、主要な通信網は光ファイバで構築されています。電線や地下坑道を通る光ファイバは、地震による液状化現象などにより切断される可能性があります。
光ファイバの切断自体は、これまでの大災害でも起きており想定内の出来事でした。一方、東日本大震災では通信事業者にとって想定外、つまり事前に復旧計画を立てていない被害が起こりました。通信ビルの倒壊です。通信ビルなど重要なインフラ設備は、大地震にも耐えられるよう設計されています。しかし、地震には耐えたものの、その後の津波による被害は設計の想定外でした。
東日本大震災のような大規模災害を想定すると、地震による津波被害も考慮した災害復旧を検討する必要があります。代表的な対策として、国土交通省が提供するハザードマップなどを参考に被害予想地域を避けることがあります。

DRに最適なデータドックの新潟・長岡データセンター

データドックの新潟・長岡データセンターはDRの観点から非常に優れたデータセンターとなっております。南海トラフ地震や首都直下型地震の災害被害を受けるリスクが低く、いざという時には東京から新幹線で2時間、自動車で3時間半での立地です。また、ハザードマップでは河川の氾濫による2mの洪水が発生する可能性が「100年に1度」と指摘されており、十分に安全ですが、万全を期すために2.5mの防水壁も備えています。 DR/ディザスタリカバリをご検討中の方は是非データドックのWebページをご覧ください。

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